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事故から守ろうキッズセーフティー

2014/10/26 ひろしま交通事故防止キャンペーン 教育現場の取り組み

 登下校中の事故や保護者の不安を減らすには、学校の努力が欠かせない。昨年、広島県内で登下校中に起きた交通事故は465件。自転車での事故がとくに多かった。6月から始めた「ひろしま交通事故防止キャンペーン」は、子どもを事故から守る活動を紹介している。3回目のテーマは「学校ぐるみで取り組む交通安全」。広島市の学校が力を入れる対策に光を当てる。

(迫佳恵)

登下校の安全 学校が全力

自転車免許でマナーアップ 広島市が講習やテスト

 2013年に広島市内で起きた中学生の自転車事故は55件、高校生は183件。中高生が関わる交通事故全体でみると、7、8割は自転車運転中だった。そこで広島市は昨年、自転車安全運転の講習やテストを実施。受けた子どもに、独自の自転車運転免許証や自転車通学許可証を発行し、マナーの定着を図っている。

 これまでは市立小全143校の3年生を対象に自転車教室を開いていたが、昨年秋から交通ルールと実技を学び、筆記テストを受けるようにした。免許証はカードで、裏には「暗くなったらライトをつける」「信号を守る」などと交通ルールが記してある。
さらに本年度からは市立の中学、高校、特別支援学校25校で、2人乗りなどの危険運転を体験する教室や筆記テストを受けた後、自転車通学許可証を渡している。進級時には再講習を受ける。
学校へのアンケートによると「テストや免許証取得によって、子どもの取り組む姿勢が改善された」との声が多かったという。免許証に法的効力はないが、取得という明確な目標達成のために、子どもの意欲をかき立て、真剣に受講する動機付けになっている。市自転車都市づくり推進課の田中辰成課長は「小さい頃から繰り返しルールを学ぶことが大切。学校と連携し、教える機会を増やしたい」と話していた。


自転車運転免許のテストを受ける小学生


自転車運転免許証(左)と自転車通学許可証

保護者に「無事」メール なぎさ公園小 登下校時間を送信

 なぎさ公園小(広島市佐伯区)は、登下校の安全を守るためのユニークな取り組みを導入している。児童の登下校の時間を、保護者にメールで伝えるシステム。「無事に学校に着いたか」「いつもの時間に帰ってくるのか」という毎日の不安解消につなげている。
 全児童470人に専用カードを持たせ、入り口付近のカードリーダーにかざして読み取る。データは教職員と保護者にメールで届く。岩国市や広島市安佐北区など、8割の児童が学区外から公共交通機関を使って通っている。安全確保のために昨年から始めた。
 万一のとき、誰と一緒に下校したのかが分かり、下校経路をたどることも可能。「まだ家に着いていない」との連絡を受け、記録した下校時間から居場所を逆算し、駅で乗り過ごしていた児童を発見できたこともあった。
 保護者からは「子どもの時間管理ができて安心」と好評だ。校区外から通う5年生下野きららさん(10)は「居残って遅くなっても、下校時間を知らせてくれて安心。寄り道せず気を付けようという気持ちが高まった」。
 ほかにも、交通安全教室や集団下校訓練などを積極的に開いている。白岩博明校長は「子どもの未来に責任を持ち、今後も安全対策を進化させたい」と意気込んでいる。


カードをかざして下校時間を記録。この情報が保護者の携帯にメールで届く

交通安全学校だより

住民と児童のハイタッチ。

東広島市立八本松小

 八本松小(東広島市)は、地域ぐるみで交通安全の取り組みを続けている。長年の活動が評価され、昨年は、交通安全優良学校として全日本交通安全協会から表彰された。
 毎年、親子で通学路を巡り、地域安全マップを作製。危険箇所を確認している。津森毅校長は「実際に見て聞いて、危険場所を教えることが効果的。危険を回避する判断能力を育てたい」。
 通学路は、歩道の整備がされていない部分が多い。住民が毎日通学路に立ち、児童を見守っている。子どもは元気よくあいさつし、ハイタッチを求めるなどコミュニケーションの場にもなっている。下校が終わると、町内をパトロールする。
 ほかにも登校班の優秀な班長の表彰、通学路の点検や看板設置など。5年生藤田一花さん(11)は「来年は班長。手本になるようにルールを守りたい」と張り切っていた。


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