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ひろしま交通事故防止キャンペーン (6)子どもの交通事故の傾向と対策

子どもを交通事故から守るさまざまな活動を紹介する「ひろしま交通事故防止キャンペーン」。第6回のテーマは「子どもの交通事故の傾向と対策」です。昨年1年間に発生した子どもの交通事故の統計から、どんな特徴や課題があるのか。今後の防止対策の在り方も含め、広島県警交通企画課の久保田康幸管理官に聞きました。

広島県警交通企画課 久保田康幸管理官に聞く

登下校時に多発 家庭や地域で教育を

─広島県の交通事故の現状は。
昨年の交通事故発生件数は前年比12・5%減の9763件。死者数は86人と、記録が残る1948年以降、最少を記録しました。半面、死者の半数以上の47人を高齢者が占めるといった課題も浮き彫りになっています。
中学生以下の子どもの場合も、交通事故はここ数年減少傾向にあり、昨年は前年比21%減の352件で、死者は1人。いずれも過去3年間では最少です。352件のうち、歩行中の事故は155件、自転車による事故は197件です。

広島県内の人傷事故と子どもの人傷事故

子どもが関係する人傷事故発生時間帯

自宅近辺で発生

─子どもの交通事故にはどんな傾向や特徴がありますか。
過去3年間の統計をみると、月別では入学や進学して間もない4、5月と、夏休みが始まる7月に事故が多く発生しています。時間帯では登下校時が多く、特に午後2~6時の発生件数が半数を超えています。下校時だけでなく、いったん帰宅した後で外出した際に事故に遭うケースも目立ちます。夕方は薄暮により車や人が見えにくくなるため、注意がより必要です。事故の約半数が自宅から500m以内の身近な場所で起きているのも特徴です。

─交通事故から子どもを守るには何が大切ですか。
子どもの交通事故の多くは、道路の横断中に発生しています。「道路を渡る時は横断歩道を利用する」「青信号でも左右を確認した上で渡る」「道路で遊ばない」などの交通ルールやマナーを繰り返し教える必要があります。その意味で保護者の役割は重要です。「登校する際には時間に余裕を持って早めに家を出る」「遊びに出る時は行き先を告げ、暗くなるまで遊ばない」といった習慣も身に付けさせましょう。保護者自らが交通ルールを守り、手本を示す姿勢が何より大切です。子どもが小学校入学前なら通学路を一緒に歩き、どこが危険かを確認しておくことをお薦めします。
こうした家庭でのしつけに加え、学校での交通安全教育や住民と連携した通学路の見守り活動など、地域ぐるみの取り組みが求められます。

「飛び出し」に注意

─ドライバーが注意すべき点は。
特に気を付けてほしいのが「道路への飛び出し」です。発達途上の子どもは視野が狭く、目は車の方に向いていても、視野に入っていない場合があります。判断力も未熟なため、接近する車を見てもまだ渡れると判断し、飛び出してくる恐れがあります。横断歩道なら絶対安全だと思い込み、飛び出すケースも報告されています。危機を回避するには、道路の近くで子どもが遊んでいるような時は、飛び出しがあるものと想定し、スピードを落とすことがポイントです。保護者と手をつないでいても、反対側の道路に友だちを見つけると、手を振り切って飛び出してくる可能性もあるので注意が必要です。看板や駐車車両、道路の植え込みがある場合は、陰に子どもがいるかもしれないので十分な間隔を取って走行しましょう。

─広島県警では交通事故防止のためにどんな活動を展開していますか。
学校や交通安全協会、地域住民とともに交通安全教室を開催し、指導に当たっています。昨年1年間で中学生、小学生、幼児を対象にした教室を1367回実施し、約12万5千人が参加。幼児から小学校低学年までは歩行指導を、小学校高学年から中学生までは自転車指導を中心にするなど、学年に応じた内容にしています。
模擬信号機を使って横断歩道の渡り方を練習したり、スタントマンが自転車事故を再現したりするなど、体験型の実践的な教育を心掛けています。このほか、交通安全をテーマにしたポスターや作文のコンテストなどを通じ、安全意識の醸成も図っています。

─今後、特に何に力を入れますか。
全国の警察では、車道の幅5.5m未満の生活道路や通学路が密集する区域(ゾーン)を指定して、自動車の走行速度を時速30km以下に制限する「ゾーン30」を進めています。広島県警では昨年末までに県内27カ所をゾーン30に指定しており、今後も増やすことで通学時の事故防止につなげたいと考えています。地域との連携をこれまで以上に強化しながら、より実効性の高い啓発活動を続けていきます。

久保田康幸管理官

子どもの交通事故の現況や今後の重点課題などを説明する久保田康幸管理官

大人と子どもの視野の違い

保護者が教えておきたい
交通安全のためのマナー


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